専業主婦歴が四半世紀。ワンオペ派。

この空の色が好き。

専業主婦、もうすぐ25年。

ビックリだ。実感ナシ。

町中の繁華街やら商店街やらで育ったので、

実母も友達の母たちもみんな働いていて、

専業主婦はあまりいなかった。

子どもたちは当たり前にお手伝いする。

長女は母から助手のように使われる。

不公平極まりないのだけれど、

長女の性格は不協和音を嫌うので、

ちゃんと手伝う。

残念ながら今の母は、

私のそんな姿は覚えていないらしい。

主婦業は幅広い。

専門の人に劣らないスペックを持たないと、

家は運営できない。

家庭は夫婦の共同事業。

それが、25年の実感だ。

家人が不満無く食べる朝晩の食事作り。

お弁当は通算10年、今も作っている。

エアコン、換気扇、何でも来い！の掃除スペック。

洗濯もデリケートなものから大物まで。

育児は24時間体制。

基本的な生活指導から勉強も教える。

幼稚園の小物から発表会の衣装の製作。

制服のスラックスの裾下ろし。

毎日靴磨き。洋服の衣替えから管理。

除湿、加湿なんかの環境の管理。

電化製品の調整から、配線、取り付け。

家族が病気、けがの時の手当てから管理。

インフルエンザなんて怖がっていられない。

行き帰りの送迎、見守り。

習い事の送迎。

レッスンに入って、家でもコーチする。

金銭感覚はもちろん必要。

自分が収入源ではないからね。

無駄＝負けだ。

税金関係、保険関係、

お礼、お詫び、お中元、お歳暮、お礼状書き、

年賀状作成、四季折々のご挨拶。

ご近所の対応、ママ友との情報交換、

先生たちとのコミュニケーション…。

などなど。

書ききれない。

もちろん、

自分のことも合間にやってはいるけれど、

ほとんど家族のことがメイン。

そして、全体がほぼ、受け身。

基本は、起きたことへのレスポンスが仕事。

咄嗟の対応力が問われるのが

妻業で母業で主婦業。

待つ、答える、備える、対応する。

経験と情報と、判断力と行動力が必要だと痛感する。

共働きやシングル親の方も大変だろうなぁと思う。

専業主婦も見た目によらずしんどい。

私が最もしんどかったことは、

昼間、家に一人でいることだ。

結婚して楽しいはずが、

家人が出勤して帰るまでの13時間、

話し相手も相談相手もいない、ひとり作業。

私の場合は転勤と結婚が同時だったこともあって、

急な退職、引っ越し、おまけに妊娠と、

当初は全く知らない町、それも東京の下町で、

ひとりで悪戦苦闘していた。

まだネットなどない時代、電話代も高額。

相方が数日、出張に出たときは、

どっちが出張なんや？って感じのひとり生活。

子どもも学校に入れば、家には居ない。

風邪や頭痛で起き上がれない日も、

一人寂しく、家で寝込むのみ。

食事も薬さえ飲めない状態で。

看病する人が病になってはいけないんだよねー。

そんな主婦はきっと、たくさんいるだろうなぁと思う。

おかげで私はものすごく器用になったし、

究極のワンオペ好きになった。

２５年の修練のたまものだな。

キッチンにはひとりで立ちたい。

狭いところだし、危ないし。

衣替えもひとりでやりたい。

これは会社員時代からの習慣。

ひとり仕事が多かったからだろう。

普段、相方には「いつも暇そうとやねぇ」言われるが、

待機状態にするのも、会社員時代からの習慣。

相手に対応するために、

手持ちの仕事は早く終わらせるようにしていた。

暇じゃないのよ。そう見せてるだけ。

朝は子どもの弁当を作り、帰宅は24時ごろ。

私の夜間の睡眠時間は4.5時間ほど。

午前中に家事を終わらせて、

お昼から夕方まで暇そうにしているのは、

日々の睡眠不足を解消するため。

基本的に私の生活は、ここ10年ほど、

ずーっと変わってない。

ただただ、家族のために仕事をするのみだ。

8時間睡眠の相方よ、寝てるから見てないよね。

私は怠けているのではない。

次に備えているのだよ。

定年退職後、リタイア中の相方が、

食器洗いをやりたい、というので、

やってもらっているのだが、

とにかくムダが多い。

食器洗い洗剤が、すぐなくなる。

おい。勘弁してよ。

私の助言など聞かないので、

現場は見ないことにしているのだけれど、

「これ、そこに入れてー」「これ、棄ててー」と、

食器洗いの途中で私に指示してくる。

私は他の部屋で他の仕事をしているのに、呼びつける。

相方よ。

やってくれるってのは、皿を洗うことだけなのか？

台ふき洗うとか、缶を棄てるとか、

そこに付属することは、やらんのか？

ガチャガチャとやたら大きな音と、

割れていく皿を気にしないようにしながら、

日々ストレスが大きくなるのを感じる今日この頃。

もうやらなくていい、と言いたい。

ってか、もうすぐ相方、社会復帰。

しばしまた、一人の生活が戻ってくる。

寂しいのやら、嬉しいのやら。

秋に銀婚式だ。